去る10月16日に田村市方部研修会が行われました。「他校の事務処理見学」という研修テーマは、以前からこんな研修があるといいなぁと思っていた内容でしたので、とても楽しみにして参加しました。
会場は学校ではなく田村市大越行政局でしたので、実際の様子を「聴く」こととなりましたが、それぞれの実践報告はとても具体的でわかりやすく、その場で「見る」ようにイメージしながらすすめられたように思えます。
○校内諸会費集金の改善
まず最初に、ある中学校での校内諸会計の現金集金見直し、口座振替に移行した経験談、諸会費集金事務の流れなどについて改善を図ってきた発表がありました。
経験年数の多い方からの発表でしたが、問題点をそのままにしないで、どうしたらより効率的な事務処理をすすめることができるのか、そのためにはどんな手立てが必要なのかを考えながら、計画的に実践してきたとのことです。あきらめずに継続して取り組むという経験談はとても参考になりました。
また、異動後の中学校での状況なども説明されましたが、諸会費集金事務の流れについては職員への説明等も明確で、マニュアルもきちんと整備・明記されています。全職員が共通理解のもと、全ての会計が事務職員経由で処理されており、素晴らしいシステムだなぁと感心するばかりでした。同じようにはできないとしても、きちんと明記すること、システム化すること、共通理解を図ることが大切なんだと実感しました。
○文書集中管理の実践
次は、やはり経験年数の多い方で、中学校での文書の集中管理化の実践、生徒アンケートの実施についての発表でした。文書の集中管理については、永遠の課題的なイメージがあり、とても興味深く聴くことができました。
職員への周知を徹底しながら、管理しやすいようにファイルを整備するなど、文書の集中管理へ向けてさまざまな手段で取り組んでいらっしゃる様子にすっかり感心するとともに、根気強く続けることが大切だと実感しました。
生徒アンケートについては、これまでに何度かお聞きする機会がありましたが、アンケートを実施することによって、職員だけでは思いつかないようなことがわかったり、予算面について生徒たちへの意識付けが図られたり、いつも素晴らしい取り組みだと感心するばかりです。
○期限付採用職員の取り組み
最後は、経験年数の浅い方からということで、期限付採用職員という立場での悩みや、普段困っていることについての発表でした。
経験年数が浅いとはいえ、勤務経験校数は私よりもはるかに多く、こうありたい、こんな取り組みをして事務改善に努めたいなど前向きな姿勢が強く感じられ、見習わなくてはいけないと逆に教えられた気がしました。小さな取り組みもきちんと継続し積み上げていくことの大切さも改めて感じました。
発表の後、数人の会員からアドバイスとしてのお話しがありました。
・後任に入った立場として、きちんと様々な事について記録が残っていて
とてもやりやすかった。
暗黙知にせず、どんなことでも明文化して引き継ぐことが大切。
・任用期間が短く定着しないという課題がありながらも、前向きな姿勢が
感じられた。
学校が替わるごとにやり方が違っていて戸惑うという問題は、自分たち
が異動するときにも感じる課題であり、標準化が必要である。
事務手続き等の説明をする際には、
「先生方の方が詳しくご存じのことと思いますが‥‥」
「これから説明する内容は○点です!」など、聞こうと思わせる言葉
を使う。
徹底しないときには、教頭や校長からも説明してもらう。
・学校が替わると学校に馴染むのが最優先というのはよくわかる、説明が
うまくできないことがあるが、性格を生かし、巧みに話術を使って話す
など、自分なりに前向きに頑張ることが大切。
職員への説明、さまざまな取り組み、なかなか思うようにはできないことが多いのですが、自分なりに前向きに取り組むことが必要なんだと思いました。ぜひ参考にしたいと思います。
○まとめ
3人の発表が終わってから、各学校での事務処理状況について、何点かの事項について挙手による確認が行われました。他校の様子はどうなんだろうと気になっていた内容がたくさんあり、とても参考になりました。
最後に、意見・情報交換が行われました。この方部研修会が行われる前に田村市の次年度予算編成説明会が行われたこともあり、各校での予算運営等についての情報交換が多かったようです。それもまた大いに参考になることばかりでした。
今回この研修会に参加して、同じようにすすめることは難しくても、自分なりに前向きに取り組んでいかなければと改めて感じているところです。また、他校の事務処理状況については、やはりぜひ現場で実際に見てみたいと思いました。
[本田]
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