第4分科会「教育課程と学校事務職員の関わりを学ぶ」
・講師:福島県教育庁学習指導課 主任指導主事 笠井淳一氏
はじめに、「改めてではありますが‥‥」と前置きのうえ、教育課程とは‥‥と、次のように説明されました。
■ 学校の教育目標を実現するために
■ 児童生徒の心身の発達に応じて
■ 教育内容を時数と関連させて
■ 総合的に組織した学校の教育計画である
教育課程経営スタッフの一員として、実効性のある教育課程編成のために学校事務職員がどのように関わっていくか、教育課程が「絵に描いた餅」とならないように、先生方と情報を共有し合っていくことが大切である、とのことでした。
先生方がどんな教育活動を実現したいのか、その活動を支えるために必要な予算はどのくらいになるのか、教材備品等の現有状況はどのようになっているのか(埃をかぶっているものはないか、現有数はどうか、足りないものはあるか)、などを常に意識し、企画委員会・予算委員会、職員会議等への積極的な提案、事務だよりの発行など、できることを実践してみてくださいというお話しに、自分も一歩すすまなければと感じました。
よりよく教育課程に関わるために、ということで以下のようなお話がありました。
・一般に「人(man)・もの(material)・金(money)」と、3つのMが例えられますが、
それに心(mind)を加えた4つのMで、児童・生徒、保護者、地域、教職員の願いを
生かす(かなえる)ことを考えていくこと。
・学校は児童生徒のためにある。3つの「みる」(見る、観る:よく観察すること、
看る:手をかざして心でみること)を意識し、学校予算を預かるものとしての眼を
大切に、気づいたことを具体的な改善に移す(アクションを起こす)こと。
校舎内を回ってみる、授業を参観してみる、単元配当表の様式を考えてみる(必要
な教材等を書けるスペースをつけてみる)など、関わっていくことが大事。
・新しい教育の動向に目を向ける。
チェンジのときは価値を見直すよいきっかけ・チャンスである。
また、「学校事務職員の『P・T・A』があると思います」と、次のような例を示してくださいました。
P:Planning(計画性)、Perspective(大局的な見方)
T:Training Together(自己研修と教職員に対する研修)
A:Advice(教職員へのアドバイス)、Arrangement(提案等の再構成)
子どもの学びを支援する学校事務職員として、家庭や地域との連携、学校の窓口としての役割(学年の下校時間の把握、特設活動の有無、校長や出張する担任の動きを確認する等)を果たすことなどの大切さもお話しされていました。
お話の中盤では、新学習指導要領について約20問の○×クイズがあり、また、先生方から備品の購入希望(35万円ほどの電子黒板)が上がってきた際、自分だったらどうするかなどについて、隣の方と教員役・事務職員役を演じて考えてみたりと、参加した皆さんとも和気あいあい、大いに盛り上がり、最後までたいへん興味深くお話を聞くことができました。
研修の約2時間半が、本当にあっというまでした。お話もたいへんわかりやすく、また他地区の方の実践をお聞きすることもでき、学校が違っても抱えている問題や課題に大きな差はなく、とにかく実践してみることが大切なんだな、と改めて感じました。
[渡邊]
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