朝霜や吐く息の白さが寒さを物語るこの頃となりました。街にはさらに輝きを増したイルミネーションが綺麗です。
ある新聞に、毎週の朝礼で「ありがとう」の発表をしている会社についての記事が掲載されていました。一週間で感じた「ありがとう」を伝えたい人の名前と内容をグループで発表するというもので、仕事を通じてのお客様への「ありがとう」や同僚のサポートに対しての「ありがとう」などについて発表しているそうです。
この朝礼を実施するようになってから、感謝をする気持ちが強くなり、笑顔が増え、何よりも会社の業績も上がってきたというのです。
本校の児童昇降口に「どんぐりの声コーナー」があります。お友達の「良いところを見つけよう。」というもので、友達にしてもらって嬉しかったことや行いを、どんぐりを模った用紙に記入し、どんぐりの木に貼り付けていきます。
この「どんぐりの声」を、通称7学年が毎週水曜日のお昼の放送で、エピソードを交えながら紹介しています。良いことを発表された児童も、記入した児童も自分の名前が放送されると、とても嬉しそうにしているといいます。放送する私たちも心が温かくなるのを感じてさらに嬉しくなります。
改めて考えてみると、人のマイナス面は意外と目に付きますが、良いところを見つけて褒めたり感謝したりすることは、意外に難しいことが分かります。いい事を見つけるためには友達の小さな行動にも関心を寄せ、感謝の気持ちをもたなければなりません。関わりの中から、自分が優しい気持ちになったり、嬉しくなったり、励まされたりもします。その中で友達に助けられて生活していること、できることを知ります。
この「どんぐりの声コーナー」を始めてから、生徒指導の問題が少なくなってきたように思いますし、子供たちが元気になってきたように感じるから不思議ですね。
最近は、バージョンアップして「どんぐりの替え歌コーナー」もできました。作詞した児童が自分で歌って発表します(あらかじめ録音しておきます)。こんな感じです。
♪どんぐりころころせがわの子/泣いてる友達見つけたら/
大丈夫だよとささやいてみんなで仲良く遊んだよ♪
今年の校庭のどんぐりは、低学年の子ども達がかき集められるくらい豊作で大喜びでした。昇降口のどんぐりの木にも子ども達の「どんぐりの声」が、溢れるくらい集まると良いなと思います。
私自身も、周りの方たちの良いところを見つけて「ありがとう」を言えていないことを反省しました。家族や同僚や友達など、多くの方々に支えられて仕事ができていること、そして何より子供たちからたくさんの元気と勇気をもらって毎日過ごしていることに感謝して、素直に「ありがとう」を言えるように心がけていこうと思います。
また新しい年がやってきます。良いお年をお迎えください。
会長 林 みどり
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