イルミネーションが華やかに夜の街中を彩っています。
青色発光ダイオード(LED)を実現させた3名の日本人がノーベル物理学賞を受賞しました。これまでにさまざまな科学者たちが、青色LEDの発明を試み努力してきましたが、なかなか作り出すことはできませんでした。既に1960年代に赤色・緑色のLEDが開発されていたため、簡単にできるだろうという「勘違い」や「研究環境に対する怒り」がモチベーションだったことなども明かされました。
「人類に最大の利益をもたらす光」は、多くの困難から生まれた「青い光」だということがわかります。地球温暖化の抑止に貢献し、インフラの整っていない地域にも光を届けることが可能だといいます。天野さんは太陽光発電とバッテリーがあれば使えるこのLEDが、電力の届かない国の子どもたちが、本を読んだり勉強したりするための明りになればと願っています。
同時に、史上最年少でノーベル平和賞の受賞者となったマララ・ユスフザイさんは、女性や子どもの教育の権利を訴えて活動してきたことが認められました。
なぜ「強い」といわれる国々は、戦争を生み出す力があるのに、平和をもたらすことにかけては弱いのか。なぜ、銃を与えることは簡単なのに、本を与えることは難しいのか。なぜ、戦車をつくることは簡単で、学校を建てることは難しいのか。世界の半分では急速な進歩や発展がみられる一方で、何百万もの人々が戦争や貧困で苦しんでいる国もあることなどを訴え、全ての子どもたちが質の高い教育を受けることができるように、女性が平等な権利を持てるようにと願っています。
青色発光ダイオードが、マララさんの願うすべての子どもたちの「希望の光」になってくれればと願わずにはいられません。
世界一の就学率と識字率をもつ日本に生まれた私たち。これほどの幸せを手にしていることに感謝できているでしょうか。豊かさをも手に入れた今、大切なものを失いつつあるような気がしてなりません。
華やかなイルミネーションの影に見え隠れする陰と陽。東日本大震災を経験し、未だに恐怖から立ち直れないでいる人たちや避難生活を余儀なくされている人たちが、まだまだたくさんいることも忘れてはなりません。
新しくやってくる年が皆さんにとって輝かしいものになりますように‥‥。
会長 林 みどり
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