過日開催された県事務研研修会、研修Ⅱでは、「カリキュラム経営と学校事務の力」と題し、福島大学総合教育研究センター・渡辺博志先生よりご講演をいただきました。
お話は、
(1)カリキュラムをダイナミックに動かす
(2)学校力について考える
(3)カリキュラムが経営の力を手に入れるとき
(4)学校の「今」を考える
という点を踏まえながら、
(5)「カリキュラム経営に参画する学校事務」
について考えていこう、というものでした。
とりわけ以下のようなお話がポイントになるのではないかと思いました。
- 「教育課程」は、実践の工夫があり、教職員の多面的な検討とマネジメント(⇒目的をもった『動く組織』としての道具・機能・機関)の意識が盛り込まれてはじめて「カリキュラム」として機能すること。
- 豊かな成果をあげている学校(組織)は、『高い同僚性』があり、価値観を共有し、子どもも教職員も尊重し合う意識にあふれ、学校が「動いている」「まわっている」感があること。
- 学校内の全教職員で、自校の特色ある教育について考え、組織全体で問題を共有すること。『よい学校とは、問題のない学校ではなく、問題を共有している学校である(佐藤学先生のことばより)』。
- 自校の思いや願いを具体化できる計画力・企画力を持ち、総合的な目をもって情報発信していくことが大切(見える化)。
お聴きして一番強く感じたのは、やはり「動く」ことなんだ!ということです。とにかく動いてみること。
学校にはさまざまな「資源(人材・蓄積された情報・物・お金等)」があります。でもただそれがある(停滞している)だけではいけなくて、そこに学校事務職員として自分の立場でできる「動き」や「流れ」を起こしていくことが大切なのかな、と思いました。
そして学校の仕事についてだけではない自分自身についても考えました。自分にある「資源」はまだ本当に少しかもしれないけれど、でもこれまでに学んできたこと、経験してきたこと、積み上げてきたことなど、自分なりのものが少なからずあるはず。それらをそのままにしておくのではなく、とにかく動いて・活用(活動)してみて、またそこで新たな課題を見つけることができたらそれに取り組んでいく‥‥。動かなければわからなかったことに気づくことができる。実はそれがすごく大事なことなのではないか‥‥と思いました。
渡辺先生のお話をお聴きするのは今研修会が初めてです。たいへんわかりやすいお話で、自校のことや自分のことに置き換えて考えたりしながらの90分間はあっという間でした。このような研修の機会をいただけたことに感謝しています。
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