三春方部では、学校事務のさまざまな課題を町事務研として考えてきましたが、校長会のご協力もいただきながら、町内学校全体の課題として捉え「三春町小・中学校事務改善研究会」という名称の会合を教育長が招集する形ですすめることになりました。年間4回の会合を持ち、相互に連携しながら課題解決にあたっていく予定です。
第1回の今回は、まず全体で地区総会以降の経過等について確認しました。新しい体制でのスタートにあたり、これまでの「文書、財務、備品」それぞれの進捗状況や課題等について簡単な意見交換をしたあと、改めて今後のすすめ方などについて協議しましたが、2班に分かれて「文書、財務」を重点的に検討し、「就学援助、備品」については全体で継続的に対応することとしました。
各班の概要は以下のとおりです。
■文書事務研究班
文書分類基準表・文書取扱規程の完成を目指し、改めてこれまでの経過や状況等について確認しました。
文書の分類に関しては、各学校の状況と三春町の文書分類などを基にして作成した「分類基準ガイド(案)」が一応の完成をみたところで昨年度の活動を終えました。今年度は小学校・中学校それぞれの現状に合わせるような細かい検討を行い、再提案したいと考えています。
○桜中学校の取り組みから
すでに要田中学校では実践研究が始まっていますが、桜中学校でも町が取り組んでいる文書フォルダを利用してのファイリングを新たに始めることとなり、現在の進捗状況等について、プリントなどの資料により説明がありました。
町内の中学校は数年後に統合を控えており、文書を集約していく上でも、分類が統一されることが望まれています。各校の実践をもとに標準化を目指します。
○当面の取り組みの流れ
7月下旬までに:各班員が分類案を検討(項目の加除、分類(ガイド)変更等)
8月下旬までに:取りまとめて再分類、班員で再検討へ
9月下旬:第2案として全体へ配布、意見収集
10月中旬:第2回改善研究会で第2案配布
○文書取扱規程について
田村市の規程を参考に、各学校の規程等と比較・見直し・集約するなどして、三春町としての文書取扱規程の検討を行っていく予定です。
厳しい財政の中で、フォルダなどの一斉購入は極めて難しい状況です。町内で統一したフォルダを使用しての分類・管理を目指すとは言え、困難な現状も少なくありません。特別な予算措置が期待できない中では、現存のチューブファイル等による運営もやむを得ないのではないかと考えられます。
また、キャビネットの備品購入や設置場所の確保なども難しい状況にあります。現在ある書棚とボックスファイルを利用するなどの工夫も必要になってきますが、分類だけでも統一してすすめる方法も有りではないかという意見もありました。
[渡邉]
■財務事務研究班
学校財務事務取扱要綱の制定を目指して取り組んできましたが、2月のまとめのように学校統廃合の時期に合わせて制度化を目指すよう、再度点検しながら実務に即した内容にしていきたいと考えています。
取扱要綱は、田村市の例などを参考に一定の案ができつつありますが、三春町の実態等にも合わせながら次回までに具体的な案を示す予定です。
また、公費私費負担区分案を作成するため、アンケート調査・分析を行う予定です。
これらをもとに校内会計システムを整備していく計画です。まずはそのモデル案を示す予定ですが、小・中の別により会計処理方法等にも違いがあることから、予め分けて考えるかどうか検討中です。アンケートの結果なども大いに参考にしたいと考えています。
[鹿又]
■全体協議から
各班の報告の後、備品管理事務および就学援助事務についての全体協議を行いました。
【備品管理事務】
田村市で利用している新しいデータベースシステムを利用して効率的な備品管理をすすめたいと考えています。OSやアプリケーションなどコンピュータ環境整備について、引き続き町教委へ要望していきますが、備品台帳・データ管理のあり方についてもまとめながら、統合に向けた準備をすすめておく必要があります。
【就学援助事務】
支給完了まで数週間要してしまい、その間の現金管理など課題が少なくない実態等について情報交換しました。また、認定日や支給開始日の確認、民生委員への連絡、医療券・給食費・修学旅行費や校外学習費などにかかる各種報告等、実務の細かい確認などもできましたが、教育委員会と共通理解を図るとともに、取扱要領の改編も検討する必要があります。
その他、給与関係事務、旅費事務など、日常のさまざまな課題や悩みなども数多く話題になりました。一人職故にその場での解決が難しいのが現状で、こうした場が課題解決の絶好のチャンスです。定刻を過ぎ片づけをしながらも情報交換は続くのですが、OJTとして機能したらどれほど効率よくすすむことかと思わずにはいられません。
[橋本]
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