過日、県内他地区より2名の方々が事務視察研修においでになりました。特にデータベースソフトの活用の様子や、事務研究会の取り組みなどについて、それぞれの課題などを交えながら情報交換をしましたが、視察を受け入れるこちら側も、今後さまざまな場面で活かしていかなければならないと感じることが少なくなく、たいへん貴重な機会であったと思っています。
視察研修にあたり、事前にいくつかの研修項目を挙げていただきましたが、特に事務研究会の活動については研修等活動日数だけでも大きな差があり、少ない機会にどれだけの研修・研究をすすめられるかが大きな課題となっているようでした。
そうした中で、さらに学校の規模や小・中の違い、経験年数の違いなどによって、事務職員自身よりも周りの意識に大きな隔たりがあることも改めて感じた次第です。今後一層その成果などを外側に広げていかなければならないと思います。漠然とではあっても、前向きに取り組んでいこうとする意欲がとても印象的でした。
実際に取り組んでおられる資料などもお見せいただきましたが、実に現実的な細かい仕事ぶりであることがすぐわかります。正直なところこちらの方こそ勉強させていただきたいと感じたのですが、ぜひ地区内に広めていってほしいと思いますし、機会があれば改めて田村の方へおいでいただいてご紹介してほしいとさえ思いました。
こうした生の資料や実践の様子を見る機会こそが、一人職の学校事務職員にとっては貴重なOJTの機会です。数人のグループごとにそうした場を持ちながら、資料だけでなくノウハウなども共有できれば、学校事務は一層ボトムアップし、クオリティが高まるでしょう。いわゆる集中処理での効率化ではなく、学校間連携による安定した学校事務機能の提供を目指すことが、今後さらに重要になってくるのではないでしょうか。
旅費予算がまだ潤沢だった頃、我々も研修視察へと出かけたものです。取り繕うわけではありませんが、行って見てくればいいという安易な研修ではなくて、具体的に何のためにどんなところを見てくるかという計画を立て、自分たちなりにポイントを押さえながら研修をしてきたつもりです。
まだまだ経験不足だったその当時、県内外の学校事務職員のすばらしい取り組みはもちろん、企業での先進的なファイリングシステムの様子など、我々にとってはどれもが驚きであり、ただただお世話になるだけの研修視察だったように思います。もう20年も前のことでもあります。
もちろん驚いているばかりでなく、とにかく次は実践だと意欲的に取り組むことができたのは、我々を受け入れてくださった視察先の方々のおかげだと、これまでに何度となく振り返ったこともありました。
そういう意味でも、いずれ恩返しに視察を受け入れたいといつも考えていましたが、これまでに地区内のあちこちにおいでいただき、それぞれの様子とともに事務研の取り組みなどについても情報交換をさせていただいてきました。お互いにすばらしい取り組みに出会えるチャンスです。県内他地区あるいは県外の様子をお聴きするところから生まれる小さな連携も大切にしていきたいものです。
[橋本]
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