去る11月27日、ビッグパレットふくしまにて開催された平成20年度福島県公立小中学校事務研究会事務研修会の様子を、4回に渡ってご紹介します。
なお、第1分科会については田村地区から参加できなかったため、省略させていただきます。申し訳ありません。
全体研修会「新潟県の共同実施とこれからの学校事務」
・講師:新潟市立二葉中学校 主査 金井洋子氏
今年度より本格的に共同実施がスタートした新潟県事務研の取り組みについて報告がありました。平成16年度の福島県事務研夏期研修会において、理想的な共同実施の形とは何かを前向きに検討・研究し、基本構想を策定された新事研の発表に感銘を受けたのがつい昨日のことのようです。
あれから4年。新事研では着々と仲間への意識啓発をすすめ、教育委員会や校長会などへのアプローチを経て、新しい職「事務主幹」の設置とともに本格実施へとたどりついていました。いろいろな組織や意見に対しても「私たちがこうすれば、学校がこう変わるんだよ」と説得していくそのパワーに圧倒されました。
現在、新潟県の共同実施は週1回の半日程度、基幹校(事務主幹のいる学校)に集まり、5〜10のグループ内で各自持ち寄った帳簿を点検するなど有意義な情報交換ができているそうです。運用にあたっては、県教委からは実施要綱が、市教委からは実施要領が示され、共同実施の目的や実施体制、業務内容などを定めています。支援組織として次のようなものがあります。
○推進協議会‥‥グループ長(基幹校の事務主幹)・市教委・基幹校の校長
→共同実施の在り方や方針を決定しグループを指導・支援する。
○グループ運営委員会‥‥グループ内の校長及び学校事務職員
→グループにおける課題を明らかにし、課題解決に資する。
○グループ連絡会議…各グループ長及び必要な学校事務職員
→各グループの連絡・調整を行う。
共同実施の効果として、教育委員会や校長との連携・協力が良好になったことや、各校の情報を共有でき課題解決がスムーズになったことなどがあった反面、組織的学校事務の難しさや学校を空けることのマイナス点が課題であるとのことでした。
しかし「共同実施だからできること、得るものがいっぱいある。失うものは何もない。」と力強く語る姿勢に勇気をいただきました。
結びに「福島にも実績を返してほしい」と気合い?を入れられた全体研修会。福島の地にも共同実施の足音がすぐそこまで、はっきりと聞こえてくるような貴重なお話でした。
また、これからは、私たち学校事務職員が学校のトータル・プロデューサーとして、地域全体の学校教育を考え、子どもの豊かな育ちを支援していくことが大切とのこと。
共同実施は、私たちの意識を変えていかない限り前には進めませんが、やりがいのある制度にするために、私自身もポジティブに夢と展望を持っていきたいと思いました。
[小野塚]
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