第35回福島県公立小中学校事務研究大会分科会の報告・後編は、第3〜第5分科会の様子です。
第3分科会(安達支部)
子どもの学びを支援する学校事務の実現を目指して
− 学校財務分野における事務改善へのアプローチ −
第3分科会では、安達地区による財務分野の発表の後、9つの班に分かれてグループ協議が行われました。
経理事務の「課題解決シート」を用いた2市1村の取り組みを参考に、グループ毎に「工夫していること」「抱える課題」「課題解決に向けた方策」について活発な意見交換が行われました。
宮前貢先生の指導助言では、「学級費は保護者徴収する必要はないと思う。公費で支出できるものを見つけて上にアプローチしてほしい。」また、「『學(学)』の字は、何人もの手が子どもを支えている。その手の部分に私たち(事務職員)も入っているんだよという意味を持つ。」というお話があり、とても印象に残りました。
この分科会に参加して、改めて子どもの豊かな学びを支援するため、教育費をできるだけ無償に近づけられるような取り組みをしていきたいと思いました。
[小野塚]
第4分科会(相馬支部)
子どもたちの居場所、学校!!
学校事務職員の心のよりどころ、相馬地方事務研!!
− 「アクションプラン会員実行シート」を活用して −
地区を4グループに分けて、各グループにコーディネーターを置き、それぞれの課題解決の手立てとしてアクションプラン会員実行シート(一部抜粋したり独自様式を作成したり)を活用した研究発表でした。
個人での作成以外にも市単位で実行シートの作成を行うなど、課題の共有と解決に活用されているようでした。
成果として「課題の可視化」、「解決策・経験知の共有化」などが挙げられましたが、地区事務研における次世代リーダーの育成についても言及していたのはたいへん興味深いところです。
実行シートについては、作成・活用方法に悩んでいたところだったので、この分科会での発表を参考にし、活用していきたいと思いました。
[安藤]
第5分科会(郡山支部)
未来を拓く郡山っ子のための『学校事務力UP』をめざして
− カリキュラム経営への参画と予算委員会の運営 −
第5分科会は、カリキュラム経営への参画と予算委員会の運営についての発表でした。
郡山市では「郡山市学校財務事務取扱要領」の中に予算委員会の設置が明記されているが、時間が経ち、人が替わることにより取扱要領の内容が充分に理解されていない現状があり、それを改善するために運営計画や各様式を提示したり、財務事務マニュアルを見直して各学校に提供しているということです。すぐに使える様式等があれば自校で活用しやすく改善につながるすばらしい取り組みだと感じました。
指導助言の星校長先生からは、「PDS(study)A」サイクルを大切にし改善に繋げていることで、着実に市内の学校に浸透してきている、とお話しがありました。また、事務職員も「学習指導要領 総則」に目を通してほしい、予算について管理職への積極的な情報提供・提案・報告をしてほしいというお話しがありました。
[先崎]
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2年後、平成31年度・第36回研究大会では、当田村地区もひとつの分科会を担当して研究発表を行うこととなっています。特別に何かを始めるのではなく、プロジェクトチームを中心にこれまでの取り組みや活動の在り方などをまとめながら、ブラッシュアップして臨みたいと考えています。
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