iPhone/iPad用のデータベースアプリと言えば、FileMakerの弟分のBentoだったわけですが、簡単なものを手軽にちょっと作ったりする分にはおもしろい‥‥くらいで、何か魅力的な特別な機能があるわけでは‥‥でした。自分としては。
iPhoneの小さな画面でちまちまデータベースの器作りをするのはなかなかおもしろかったのですが、基本的にスタンドアロンなそれはバックアップに難もあり、結局のところそれっきりになっていたのです。っていうか消えて無くなってしまったのです‥‥。
そんなところに「FileMaker Go」という本家本元のアプリが登場しまして、ファイルメーカー関連MLで話題になっています。BentoではなくFileMaker、そこんところがぜんぜん違うんだなぁと、まぁそういうことです。
詳しいことはいずれ機会があれば書いてみたいと思っていますが、Palmなど向けに発売・利用されていた「FileMaker Mobile」みたいな製品、というのが第一印象。ですが、さすがに相当な期間を経て登場した製品だけに、Mobileとは比べものにならないくらいの機能を備えているようです。
Bentoのようにデータベースシステムから作っていくものではなく、予めFileMaker Proで作ったデータベースファイルをiPhoneでも共有して使うというもの。購入直後、試しにちょっと作ってみたものをiTunesで同期してiPhoneにコピーして開くと、かなりリアルに(そのまんま)利用することができることがわかり、改めて驚いてしまいました。計算フィールドも機能するしオブジェクトフィールドも同じように使えます。
残念ながらiPhoneから直接印刷することはできませんが、チェックボックスなどを利用して印刷対象のフラグを立てつつ同期のうえ、母艦のFileMaker Pro側で印刷処理をするというのは簡単な話ですね。
なんてことを考えると、これかなり利用できるんじゃないかと思います。例えば備品管理なんかだとその場で確認して写真を撮って照合記録にするというのは簡単にできそうだし、個人的には改めて通院の記録などをまとめておきたいと思ったりもします。
要するに母艦のMacやWinでバックアップしつつメインの管理をするということが、サーバやWeb共有ではなくスタンドアロン的な環境でも簡単にできるったことですね。
iPhone版は2,300円(iPad版は4,600円)とけっこうなお値段ですが、デスクトップだけでしか扱えなかったデータベースファイルを持ち出して効率的に更新していく必要がある‥‥という人にとっては決して高くないかも。こんなふうに使えるのであれば、今後はiPhone用のレイアウトを意識して作っていかなくちゃとさえ思います。
Goもすでにバージョンアップし、微妙に不自然だったレイアウト切り替えの方法とかが修正されています。iPad版がなぜ高いのかよくわかっていませんが、あれくらいの画面であればレイアウトなども含めたデータベース定義ができてもおかしくねぇなぁとも思います。そういうこと?
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