雪の日の楽しみのひとつが「足跡」です。中でもウサギの足跡を見つけると何だか嬉しくなります。畑を横切ってそっちの土手を降りて行ったんだなぁ‥‥と思ったらV字型に折り返して戻ってきて、この土手沿いを歩いてすぐに林の中に入っていったようです。
ウサギの足跡は、手前の縦2つが前足で交互に着地し、次に後ろ足がその先に着地して勢いよくけり出すんですね。なんだかかわいいです。いい歳したおじさんですが‥‥。
安達太良山の方に向かって撮ってたらおじさんが近づいてきました。安達太良はきれいに撮れるのかと。きれいはきれいだけど、レンズがそんなでもないのでさほど大きくは撮れませんねと。それはデジタルかと。えぇまぁと。自分もカメラ持ってるんだけどデジタルじゃないから出さないんだと。フィルムカメラでも撮れるんだから撮ったらいいのに‥‥なんて言ってるうちに立ち去っていきました。おじさんは双眼鏡をぶら下げていました。
やがてまた別の場所で会いました。いい写真は撮れたかと。えぇまぁ、ところでバードウォッチングですかと。そうなんだけど鳥の名前とかわからないから‥‥と。わからなくても色や形やいろいろ楽しめますからねと。んだなと。そんな話からこれはチャンスだと思ってカワセミのことについてお聴きしてみました。
ずばりどこで見たかと聴いたところ、やっぱりダムの方なんですね。もっと具体的に聴くと、あそこのこっちの方だそうで、あぁなるほど、あそこなら‥‥ふんふん‥‥いずれチャンスがあったら行ってみようと思います。ありがとうございました。
黙々と歩くだけではありますが、時にはこうしてどこの誰とも知らない人と話ができたりして、それはそれで楽しいものです。
街に出るとそれなりに人と会うのですが、すれ違うときはあいさつを心がけています。今日は小学生の女の子が追い越しざまに元気よくおはようございます!と声をかけてくれました。こちらも自然に大きな声が出ます。だから次のおじさんにもやや大きめの声であいさつすると、ちょっと戸惑い気味に応えてくれました。道路を横切るときにまたあいさつしました。が、目も合ったはずなのにそのおじさんは無視でした。ご商売をなさっている方なんですけどね‥‥。ひょっとしたらさっきのおじさんもこちらの声が大きくなかったらあいさつしなかったのかも‥‥。
裏通り。親子連れ。元気にあいさつします。楽しそうだなぁと思って振り返って見ていたら、小さい子が滑って転んでそれがまた楽しそうでした。
どこかのマチで「子どものルール10」とか掲げたらしいですね。あいさつをしよう、うそをつかない、そういう当たり前のこと。いいことだと思います。ぜひそういうルールの守れる大人になってほしいと思います。でもそれって「ルール」なのかな?とも思うんです。どちらかと言えば「マナー」なんじゃないのかなぁ‥‥。そのあたりは勘違いしちゃいけない。
まぁそれはともかく、それらができてないのは実は大人なんですよ。今日ばかりの話ではありません。これまでずっと歩いていて、人に会えばあいさつをしてきたつもりですが、あいさつを返さないのは大人なんです。日常的にできていないんです。通勤は自家用車。自宅から職場まで誰に会うこともないのですからあいさつの習慣がない。職場でのあいさつなんて半ば業務でしょ。そんな大人が「今の子どもたちはあいさつもできない」などと、どこでどう体験したかわからない話をするわけです。自分の経験では、小学生も、中学生も、高校生だってあいさつをしますよ。ウソだってつかない‥‥。ウソついて金をだまし取ってるのは大人です‥‥。
トボトボ歩いていると、やおら歩道側に車を寄せて車が止まり、掃きだめた雪もあって狭いから通りにくく、仕方なく車道を歩きました。運転席から出てきたのはおじさんです。なんでおじさんは‥‥なんて思いながら様子を見ていると、申し訳なさそうに軽く会釈したのです。が、ムッとしている自分に気付いただけで、その会釈に応えることができませんでした。あぁ自分も同じだと、ちょっとガッカリしてしまいました‥‥。
まぁそんなこともたまにはありますわ。さぁ木を鳥なおして、じゃなくて気を取り直してもう一歩き。
いつものように川沿いの道を歩きます。あのおじさん、この川でカワセミを見たことはないようだったなぁ‥‥なんていつものポイントで15分ほど待ってみたりしますが現れず‥‥。またトボトボと歩き始め川下の方をぼんやり眺めると、ちょっと先の排水パイプの先に、ずんぐりとしてくちばしの長い鳥がいるじゃないですか。カメラを構えて思いっきりズームしてピントが合う直前‥‥ブォーっと車が近づいてきて、ピントが合ったらいなくなってました。車はそこだけ低速で「何か珍しいものでもいるの?」みたいな顔してこちらの様子を伺いながら通り過ぎていきました。くっそぉ、またKYおじさんだ‥‥。
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