節分

　寒波も一区切り、やわらかい日差し、青い空、風は少々冷たいけれど気持ちのいい日。やっぱ春が来るんだわ。何となくね放射性物質は雪の下で落ち着いてるような気がして、こんな日こそ散策路とか歩き回りてぇなぁ‥‥なんて思うのでした。
　節分ということで、地元のラジオからは恵方巻き食べたい話が朝からひっきりなし。でも福島の方には恵方巻きの風習なんかなかったじゃん、そんなに恵方巻きかよと逆に引いてしまうオレ‥‥。“まき”ならやっぱ煎った豆を撒きませう。

　さて、春節は年の節も兼ねるから今日は言わば大晦日。年越しなんだから蕎麦を食べなくちゃ‥‥なんてふと気づいてその気になったりするんですが‥‥あぁそば粉は準備しておかなかったなぁ‥‥。
　ま、普通にイワシ焼いて、その頭を戸口に差して、一応ね、息子と飲む用に日本酒もちょっと仕入れてきたし、家族みんなで普通に晩ご飯食べられればそれで充分なんだな。

　何だか帰ってこないと思ったら、そんな日に飲み会だって話ですわ‥‥。家族が帰ってこないうちは豆を撒くわけにはいきませんからねぇ。もういい、豆撒かね。はいはいさっさと食べましょう食べましょう。出羽桜もう一人で飲んじゃえ。

　え、恵方巻き登場‥‥。あんまり長いから切ったから‥‥あそう。なんて言いながら、我が家も世の商売にすっかり乗せられつつ北北西向いてもそもそもぐもぐしてたりするのであります。撒かずに巻く‥‥風習とかどうでもよくなっちゃった‥‥。
　そして予告どおり四合瓶を一人で飲んじゃって、もうほんとにどうでもよくなっちゃって酔いつぶれるという‥‥はぁ‥‥。

　ホントのところはね、自分にとって２月３日は特別な日だから、おかげさまであれから12年経ったけどこうして生きていられることに感謝したいなと、そういう思いがあったわけです。
　が、逆に言えばもう12年も前のことだから、あぁそういえば‥‥くらいでもいいんじゃね？なんて思い直した次第です。豆撒きだってムキになる必要なし。だいたいここ数年撒いてないもん。恵方巻きだって寿司が好物なんだもん喜んで食べりゃいいこと。
　あぁ気づくとすっかりカタブツおやじだったんだなぁ‥‥。春もやってくることだし、気持ちを新たに、腹八分目も再確認して、まぁ素直にいきたいもんですな。