緑・黄・赤

　カワセミ撮影のために２時間もじっとしてました。とにかく寒かった‥‥。もう帰ろうとも考えましたが、少なくても１時間は歩かなくちゃと思い直し、でも風が強くて寒いので、さっさと林の中へ入っていくことにしました。
　林の中は風の音こそ強いのですが、吹きっさらしの道路なんかと比べたら格段に穏やかです。枝や葉っぱが風を弱めてくれるんですね。雨だってザーザー降ってこないし、雪だってそれほど積もりません。木々は自分の足もとをうまい具合にコントロールしているんだなぁ。
　そんな林の中で大きな木を見上げると、まだ青々とした葉っぱが風に揺れています。何ともたくましく、雄々しく感じられます。

　ちょっと歩くと今度は黄色く色付いていたり。この林には真っ赤に染まる大きな木はなくて、たぶんそうこうしているうちに霜が降りてはらはらと葉を落とすことになるのでしょう。

　そこからひと山越えて下っていくと、やがて愛宕様へ。すると先週とはぜんぜん違う真っ赤な光景が待っていました。まだ少し緑がかっているので、数日後にはもう少し濃い赤になるのでしょうね。そこへ陽が差したらどれほど鮮やかになるものやら‥‥。
　緑から黄へ、黄から赤へ、こんな色の移ろいを楽しめるなんて何とも幸せです。野山を歩くこと、写真に収めること、我ながらいい趣味だなぁと思うのでありました。