子どもの日、カレーと柏餅

　お昼前に電話があって、ちょっと体調を崩した義父を急遽病院へ連れて行く。普通は自分で車を運転して通院しているんだけど、今回は少々様子が違うようだった‥‥。
　車は意外と多くなく順調に流れていく。市内に入っても開成山公園が近づいても、ごく普通の日曜日なんかよりもずっとスイスイだ。GWで何かと郡山の方は混雑しているだろうからあえて救急車をとも考えたのだが、全くの杞憂でホッとした。でもGWだってのにこんなにスカスカでいいのだろうか‥‥。
　とりあえず薬を飲んでから様子を見るということになり少し時間ができた。同行した息子も腹が減ったというので、コンビニを探しておにぎりやサンドイッチを買って腹を満たす。
　ほどなく血圧も下がって落ち着いたようで、薬をもらって帰ることになった。午後２時を過ぎていた‥‥。

　お腹すいたんじゃねぇの。そうだなぁ何か食べていくか。なんて話になる。いやさっき食べたから‥‥とは言えず、ラーメンでもないしトンカツでもないし寿司もなぁ‥‥なんて息子と話していると、後ろから「カレーライス」なんて声が聞こえてきた。カレーだったら一気に食えそうだなと思い、初めてカレーライス屋さんに入った。
　カレーライスと言った当の本人はなぜかハヤシライスを、息子はいつもそうしているからと唐揚げカレーを、自分はイカリングカレーにした。義父は食べきれないからと息子に白い部分のご飯を取らせた。断れない様子がおかしかった。さっきおにぎり３つ食べたばかりだってのに‥‥。
　自分はと言えば、カレーってわざわざ外で食べなくてもかあちゃんが相応のスパンで作ってくれるし（それが３日くらい続くし）、何もないときはレトルトのそれで間に合わせられるしで、それで入ったことがなかったんだけど、食欲をそそる香り漂う店内は嫌いじゃないなぁ。腹はさほど減ってなかったけど一気に平らげてしまった。
　息子と父ちゃんの二人連れ‥‥という客が多かったんだけど、何となくわかるなぁとちょっと思った。オレら三世代だけど。

　さて、家に送って行った帰り、そういえば端午の節句だなと思って柏餅を買って帰った。何の変哲もない町内のまんじゅう屋さんの柏餅だ。自分のオヤジが好物だった。子どもの日、柏餅、間もなくオヤジの命日、墓参り、そういうつながりの後に、あぁ今年の墓参り何日に行こう‥‥という話になるのだ。
　息子はもう間もなく秋田に戻るだろうし、今年の命日は平日だし、内孫が帰省しなくてばあさんガッカリしてるって話だし、明日行ってくるしかねぇなぁ‥‥。自分の父親はホントに早く亡くなってしまったが、だからこそ妻の父親にはもっともっと長生きしてほしいと思う。もちろんどっちの母親もだ。
　なんて考えているうちにもうGWも終わりだよ。毎年こうして何となく終わっていく。ちょっとは自分の仕事もするつもりだったのに、結局明日もまた何もできずに終わっていく。実は結婚記念日もその流れの中で過ぎて行ってしまうのだ‥‥。
　親、子、配偶者、自分、家族、そんなこんなを毎年この時期考えさせられるのだ。