最後は7月初めのことだったから3カ月ぶりになる。中学校の頃はたまに、高校に入ってからはずっと丸坊主だった息子は、髪の手入れというものがよくわからない。野球も現役を退いたことだし、少し伸ばしてみるつもりだったのだが、ある程度の長さになるともううっとうしくて仕方がない様子。今日はついに坊主頭に戻ったのだ。私も3カ月ぶりにバリカンを持ったという次第。
自分が同じ年頃‥‥、やっぱりスポーツをしていたので短かった。どちらかと言うと長い髪が流行っていたからやっぱり伸ばし始めた。が、やっぱりめんどくさかった。その頃ちょうど「失恋レストラン」とか流行っていて、その短くてオシャレな「健太郎カット」に心惹かれたわけだ。パーマは禁止だったけれども、冬休みを迎えりゃもうどうでもよくなっていて、まぁそういう髪型になったわけだ。が、これも手入れは必要なのだった。元もと軽い天然パーマなだけに、やがてその人工パーマと相まってめちゃくちゃになる。手の付けようがなくなる。けっこう悲惨な状況だった。が、また「健太郎カット」に‥‥。そんな一時期を過ごしたっけ。
どっちみちそんな長髪にはならなかったんだけど、ちょうど第2次アイビーブーム到来で、実に短いさわやかな「アイビーカット」になってけっこうな期間を過ごした。それ以降はそんな感じの短い髪で現在に至っている。が、髪に勢いがなくなった。そう思うと密度が低くなったような気がしないでもない。白髪もめっきり増えた‥‥。
息子の頭髪の中にも白髪を見つけた。父方の血を継いだのか母方の血を継いだのかわからないけれど、この後果たしてどうなるものやら。たぶんバリカンはこれが最後かもしれないなぁなどと思いつつ、自分なりにずいぶんていねいに刈り込んでやった。何かホッとしたのかけっこう嬉しそうだった。
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