悲しいことがあって開いたわけではないけれど、約30年ぶりにクラスメイトの顔を確かめた。同じクラスとは言っても、彼とはほとんど言葉も交わさなかったと思う。頼りない記憶だが、彼は落ち着いて物静かだったし、自分はその大半が部室生活だったから、話す機会がなかったのだ。
ひょんなことから彼の名前にピン!と来て、あの頃の様子がぼんやりと蘇ってきたのだ。ここ数年の間にもう何度となく仕事でお会いしていたというのに、つい先日だって電話で話したのに、全く気付かなかったというのが信じられない。が、卒業写真を見たらそのまんまだった。やっぱり間違いない。あれ?何ってこった、自分はそのすぐ隣に写っていたではないか‥‥。
何だかとても嬉しくなって、同じ仕事仲間であり同級生であり、1人は同じクラス、1人は隣のクラスだった2人にメールした。彼らも驚きを隠せないようだった。こんな狭い世界によくもまぁ集中したものだ。あいつがもしこの仕事を続けていたら、さらに濃い話になったことだろう‥‥なんてことまで考えてしまった。
今日は仕事が終わらず少々遅くなった。彼はその担当者なのだ。もっと早く気付いていればもうちょっと柔軟に対応してくれただろうにと、急に甘い考えになったりするから情けない。あぁやっぱり自分はいつまで経ってもダメな私‥‥だ。
「同級生」という言葉や卒業写真は、30年ものブランクなんて難なく埋めてしまってくれる。同級生に限らず親しい仲間の間には、一瞬でタイムスリップしてくれる不思議な力があるんだなぁ。もう間もなく卒業シーズンだ‥‥。
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