野球部保護者会の事務局として、会員の情報交換の場になればと思い会報を発行することにした。当初は連絡事項ばかりだったけれど、やっぱり子どもたちの活躍する様子が一番なんだと気付いて、デジカメを持ち出し写真をひとつでも載せるようにした。カメラそのものはもちろんのこと、腕前も完全に素人モードだったけれど、保護者の皆さんはそこを察してほめてくださった。おだてられれば木にも登る単純な自分は、それならばとちょっとだけムキになって“にわかコンパクトデジカメおやじ”になった。もう3・4年くらい前の話だ。
そんな折り「気まぐれ写真館」に出会った。自分のカメラにはとても収まるはずのない、選手たちの生き生きした様子がそこにはたくさんあった。どこかの高校球児ではなくて、昨日見たばかりのあの子どもたちがそこにいる。そのリアルな感動が伝わってくるのだった。
ほどなくサイト管理者がどこのどなたであるかを耳にするのだけれど、この仕事に就いて一番最初にお世話になった方の息子さんだと知り、世の中狭いもんだと驚いた。その後、球場で何度かお話しする機会がありその方も驚いていたが、特に何がどう変わるでなく、シーズンごと、大会ごとに楽しませていただいた。
息子たちが高校を卒業して以来、サイト訪れる機会はめっきり減ったけれど、たまにのぞいて見るとやっぱり相変わらず選手たちの一生懸命な姿がそこにはあって、元気で頑張ってるんだなぁと思ったりしていたのだ。
が、つい先日その方が亡くなったと聞いて驚いた。まだまだこれからという年齢だろうに、とても信じられなかった。昨日久しぶりに恐る恐る「気まぐれ写真館」を訪れた。大丈夫、まだ続いている。亡くなっただなんてデマなんじゃないの?そう思ったが、そこには悲しいお知らせも掲載されていて落胆した。最後の更新・写真は11月4日の「秋の日」だった。朝焼けか、夕焼けか、どちらかよくわからないけれど、雲の様子が大空をはばたく羽のように見えなくもない‥‥。
その前日、私はお世話になったそのお父さんたちと久しぶりにお会いする予定だったんだけど、どうしても都合がつかなくて欠席したのだった。でもきっとその時は「元気で写真撮ってるよ」という話になったんだろうな。その直後のことのようだ‥‥。
約4年半追いかけた野球少年たちの姿がたくさん掲載されている。それらワンシーン、ワンシーンから記憶が蘇り、今でも何か熱いものがこみ上げてくるようだ。残念ながらこの先はもう更新されないけれど、我々の忘れられない思い出として、そして球児への熱いメッセージとして、サイト・写真はそのまま残されるという。ありがとう。
合掌
■気まぐれ写真館‥‥http://www8.plala.or.jp/k-kimagure/
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